トーケル・クリングバーグ教授 ヘレナ・ウェスターバーグ博士


トーケル・クリングバーグ博士(脳科学博士、医学博士) 

トーケル・クリングバーグ博士はストックホルムにあるカロリンスカ大学、 ストックホルム脳研究所の、認知神経科学教授です。クリングバーグ博士の研究はヒトの脳が注意・集中とワーキングメモリーを処理する方法にフォーカスをお いています。特に、小児期の脳とこれらの能力の発達と、どうやってトレーニングでこれらが改善できるかにフォーカスをおいています。

ク リングバーグ博士の研究は科学界、国際メディアで認識を得ています。博士は、国際神経心理学会で栄誉を与えられ、スウェーデン戦略研究基金から"未来研究 リーダー”として指名されています。クリングバーグ博士はまた、スウェーデン王立科学アカデミーにおいて研究職をえています。

また、2006年12月には脳神経心理学分野の卓越した研究に与えられるフィリップス・ノルディック賞をADHD児童のためのワーキングメモリートレーニング研究に対して受賞し、ノルウェーのオスロにてノルウェーのマッタ・ルイーザ王女より授与されました。(報道資料PDFへのリンク

2008年9月中旬に日本心理学会大会に出席のため来日しました。スウェーデン大使館や北海道大学にてオープンセミナーを開催しました。

2009年2月には、ワーキングメモリトレーニングにより、大脳皮質のドーパミンD1受容体の密度が変化することを明らかにした論文をScienceに発表しました。トレーニングという精神活動が、脳の生化学にインパクトを与えることを初めて明らかにしました。(Scienceの論文概要ポッドキャスト)(カロリンスカ大学による報道のサイト資料PDF

主要関連論文

Klingberg T, Fernell E, Olesen P, Johnson M, Gustafsson P, Dahlström K, Gillberg CG, Forssberg H, Westerberg H (2005) Computerized training of working memory in children with ADHD – a randomized, controlled trial. Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry, 44(2): 177-186. 

Klingberg T, Forssberg H, Westerberg H (2002) Training of Working Memory in Children with ADHD. Journal of Clinical and Experimental Neuropsychology, 24(6): 781-791.

Olesen P, Westerberg H, Klingberg T (2004) Increased prefrontal and parietal brain activity after training of working memory. Nature Neuroscience, 7(1): 75-79.

McNab F, Varrone A, Farde L, Jucaite A, Bystritsky P, Forssberg H, Klingberg T (2009) Changes in cortical dopamine D1 receptor binding associated with cognitive training. Science, 323: 800-802.

論文はクリングバーグ研究室のパブリケーションからダウンロードできます。

”オーバーフローする脳ーワーキングメモリの限界への挑戦”が出版されました。(リンク
 

ヘレナ・ウェスターバーグ博士

コ グメドの創設者の一人、ヘレナ・ウェスターバーグ博士は心理学の修士号をストックホルム大学で2002年に、医学博士をカロリンスカ大学で2004年に修 得しました。ウェスターバーグ博士はワーキングメモリーのアセスメントと治療に経験がある神経心理学者です。カロリンスカ大学付属病院で臨床神経心理学者 として勤めたのち、まだクリングバーグ研究室の博士課程の生徒の時にコグメドに加わりました。

ウェスターバーグ博士は、臨床におけるアセスメントおよび研究において、ワーキングメモリー障害のある子どもと大人に経験があります。ウェスターバーグ博士は カロリンスカ大学のエイジング研究センターに所属し、そこではエイジングにおけるワーキングメモリーの可塑性について研究を進めています。

主要関連論文

  Westerberg H, Hirvikoski T, Forssberg H, Klingberg, T (2004) Visuo-spatial working memory span: a sensitive measure of cognitive deficits in children with ADHD. Child Neuropsychology, 10(3): 155-161.
 

  Westerberg H, Jacobaeus H, Hirvikoski T, Clevberger P, Ostensson ML, Bartfai A, Klingberg T (2007) Computerized working memory training after stroke - a pilot study. Brain Injury, 21(1): 21-29.

シニアの方々のワーキングメモリー増進、流動性知性の回復の大規模研究などが進んでいます。上記論文はクリングバーグ研究室のパブリケーションからダウンロードできます。

クリングバーグ研究室

コグメドの研究

クリングバーグ教授の最近の記事

Trends in Cognitive Sciences, 2010年7月 - "Training and Plasticity of Working Memory"

ワーキングメモリの重要な可塑性とワーキングメモリ障害へのトレーニングの有効性を裏付ける研究についてまとめています。リンク(記事概要)

Scientific American Mind, 2008年7月 - "Your Inner Spam Filter"

重要と重要でない情報のフィルターを脳はどうやって成し遂げるのか。クリングバーグ教授はワーキングメモリーの重要な働きについて説明しています。リンク(Scientific American)

Brain fitness seen as hot industry
ロイター, 2008年3月12日

カリフォルニア州ベンチュラのアレックス・ジョージ君が、ワーキングメモリートレーニングの後ドラマティックに学力が向上した 記事。リンク(記事)

New Scientist, 2008年1月12日

次々に新製品が登場する脳トレーニング市場についての記事。クリングバーグ教授は、認知機能トレーニングを試みるには科学的であるべきと忠告しています。”脳トレーニングは19世紀の医薬”であり、脳トレーニングが効果がある特定の条件を見出さなければならない。リンク(記事PDF)

クリングバーグ教授による著作

”Overflowing Brain" Oxford University Pressより。